2008年12月10日

野生動物が人里に下りてきた要因とは?

 実は、砂糖のほかにも満腹感を狂わせるものに、アルコールと油があります。
 菓子パンは、砂糖のほかに油もたっぷり含んでいるので、食欲のない人でも入ってしまうのです。


 ご飯を食べたくなくても、油を使ってチャーハンにすると食べられます。カレーもまた同じこと。とくに、日本のカレーの多くは油と砂糖がどちらも入っており、さらにうま味調味料も使われているので、思わず食べすぎてしまうのです。
 また、焼き芋を食べすぎる人はいませんが、芋ようかんにすると思わず食べすぎる。スイートポテトにするともっと食べすぎてしまいます。
 このように、油と砂糖が絡むとどんどんと食べられてしまうのです。
 実は今、それが野生動物の間で大変な問題になっています。
 最近、猿や鹿や熊などの野生動物が民家にやってきて、ゴミ箱をあさるといったニュースをしばしば耳にします。
 その原因として、宅地開発で里山が減ったからとか、気象変動によって山の木の実が減ったからなどという理由が挙げられています。
 確かに、そうした面も大きいでしょう。しかし、それに加えて野生動物が人間の捨てた生ゴミを食べて、味をしめたことも大きな理由になっていると考えられます。
 考えてもみてください。それまで、山の中でドングリや椎の実を食べていた動物がある日、人間の捨てたシュークリームの切れ端を食べてしまったら。シュークリームの味を知ってしまったら、ドングリや椎の実を食べようと思いますか?
 北海道のヒグマにしても、寒い時期に川まで出かけて遡上する鮭を取るのは大変でしょう。それが、たまたまどこかの家の裏庭で、タルタルソースのかかった鮭のムニエルを食べて、生の鮭よりもずっとおいしいことを知ってしまったら大変です。
 楽に うまいものが食べられる場所に行こうとして、ちょっとした危険を冒してでも人里に出て行こうと思っても不思議ではありません。


同じカテゴリー(NEWS)の記事
 そもそも塩分はとりすぎになりにくい (2017-04-03 13:38)
 「塩分は体に悪い」勘違いの健康常識 (2017-04-01 18:51)
 長生きしたいならたまには亭主も自分でつくれ (2017-03-24 11:23)
 子どもの顔を見て夕食をつくらない (2017-03-23 11:04)
 油っぽいつまみを避ける工夫 (2017-03-22 11:00)
 カタカナのお酒は油のつまみを呼ぶ (2017-03-21 11:00)

Posted by wing101 at 14:57 │NEWS