ですから、精製された白砂糖は、あえて言えば薬品の一種と考えたほうがいいかもしれません。
健康にいいと言われている黒砂糖でも約90%が糖質です。
これに対して、ご飯、うどん、そば、イモなどには、さまざまな栄養素が含まれていて、その一部に糖質(炭水化物)があります。
うどんやそばが20~30%、ご飯が35%ぐらい、ジャガイモが約15%、サツマイモのどんなに甘い種類でもせいぜい40%ほどなのです。
ですから、ご飯やイモをたくさん食べても、糖質のとりすぎが問題になることは、あまりありません。
ところが、砂糖はご飯の三倍の糖質摂取になります。簡単に糖質のとりすぎになってしまうのです。
しかも、ご飯やイモにくらべて、砂糖のたっぷり入った食品は、デザートの洋菓子のように、食欲がないときでも「別腹」として思わず食べすぎてしまうのです。
「いくらなんでも、食事でそんなに砂糖をとることはないだろう」と思うかもしれませんが、パンや洋菓子にどれだけ砂糖を入れるか、一度自分でつくったことのある人ならわかるでしょう。ましてや、菓子パンには驚くほどの砂糖が使われています。
さらに、問題なのは清涼飲料水です。缶コーヒーやジュース、スポーツ飲料などの清涼飲料水には異性化糖と総称して呼ばれる砂糖が、大量に使われています。
異性化糖というのはトウモロコシでつくつたもので、コーンシロップと同じようなものです。
普通の砂糖よりも安いので、最近では清涼飲料水だけでなく、調味料やお菓子にもどんどん使われるようになりました。
微糖と書かれた缶コーヒーにもかなりの異性化糖が入ってます。実は、無糖と記された缶コーヒーでも、100ミリリットルあたり0.5グラム以内ならば、糖類を含んでもいいという法律の定めがあります。